豆苗は買って使った後、水栽培しておくと成長してまた食べられるリサイクル野菜です。
しかし、実際栽培してみると豆苗の根元に白いほわほわしたカビが発生してしまう事が多くあります。
伸びた上の緑の部分は無事だとしても、やっぱりカビた豆苗なんて嫌ですよね。
カビの部分を取れば食べられるのか、そしてこれを育て続ける事は出来るのでしょうか?
そして豆苗のカビを防止する育て方のコツとはどんな事なのか、ご紹介します。
豆苗を栽培したらカビが根元に…!
豆苗に出来た白いほわほわ…
見ての通りカビです。
カビはジメジメした所に発生しますから、水栽培で根が密集している豆苗の根元にはカビが生えやすいです。
豆苗を育てている最中にカビが発生したら救済はできません。
捨てて下さい。
完全にアウトです!
カビ部分だけ取って栽培を続けても、目に見えないカビの胞子がたくさん残っていますので、再びカビが発生して腐ってきます。
ですのでカビが生えたら諦めて捨てて下さいね。
豆苗は育てるのに失敗してもスーパーで98円位で売っていますよ。
カビのない葉っぱの部分は食べられる?
カビが生えるのは根元ですから、育って伸びた芽の部分はキレイですよね。
せっかくここまで育てた豆苗、きれいな部分は問題なさそうだから食べてしまえ…
っていうのは止めて下さい!
豆苗の根元にカビが生えた場合、目に見えない菌糸が伸びた芽の方まで広がっている可能性があります。
何のカビ菌かわかりませんから、根元にカビが生えた豆苗は食べないようにして下さい。
特に生では!
菌の種類や体調によってはお腹を壊したり中毒症状が出るかもしれませんから危険です。
豆苗は育て方を間違うとカビが生えるよ
このカビやすい豆苗、育て方次第でカビを防ぐ事は簡単にできます。
放置しておけば勝手に成長してくれそうな豆苗ですが、実は毎日のお手入れが必要。
お手入れというと面倒臭そうですが、とても簡単です。
豆苗にカビを発生させないようにするには、とにかく雑菌を繁殖させない事!
そのポイントは『水』と『成長スピード』です。
具体的に見ていきましょう。
豆苗を栽培には水の量と交換が重要!
豆苗は水に浸けておけば勝手に育ちます。
だからと言って適当に水に浸けていませんか?
水の量が多いとカビが生えやすくなりますよ。
豆苗を栽培する時の水の量は、容器に1cm位の深さの量で充分です。
豆苗の白い根っこが浸る位ですね。
根っこの上にある豆が水に浸からないようにして下さい。
豆の部分が水につかっていると、豆が腐って雑菌が繁殖します。
その結果カビも生えてしまいます。
水の量は豆が水に浸からないように気を付けて調整して下さいね。
そして水の交換は最低でも一日一回、毎日しましょう。
水やりではなく、『水の交換』です。
水を継ぎ足すだけだと、雑菌が繁殖して根が腐ったりカビが生えてきます。
ですので毎日容器に残った水を捨てて、新しいきれいな水をあげるようにして下さいね。
特に気温が高い時は菌が繁殖しやすいですから、一日に数回交換してあげて下さい。
この時、容器と豆苗の豆と根っこの部分をサーっと洗うと更に雑菌が取れていいですよ。
ぬめりや臭いも防げます。
もし根や豆がぬるぬるしていたらそれは雑菌ですので、洗い流して下さいね。
ちなみに使う水は浄水器やミネラルウォーターより、普通の水道水の方が傷みにくいような気がします。
恐らくカルキによる効果かと思われます。
豆苗を早く育てる事もカビ対策の一つ
豆苗を早いスピードで成長させることもカビ予防になります。
というのも、水に浸けて湿気の多い状態にいつまでも置いておけばカビが生えるリスクが高くなるだけだからです。
早く育ててしまえばカビが生える前に収穫できますからね。
ではどうすれば早く育ってくれるのか。
それについてもご紹介しますね。
豆苗を栽培する時の切り方
スーパーで豆苗を買ってきて、これを使った後、育てようと考えているなら最初が肝心です。
栽培するなら根本の脇芽を残して切らないとなかなか育ってくれません。
なかなか育たないと豆苗よりも先にカビが育ちます。
脇芽というのはこちら↓の写真のように、根本にちょっとだけ出ている芽の事です。
この豆苗の脇芽を一つの茎に2つ残る位の長さでカットして下さいね。
カットしたら水の量に気を付けて水耕栽培開始です。
豆苗の栽培に適した温度
豆苗にとっての適温は15℃から25℃です。
地域に寄りますが、時期としては4月~6月、9月~10月といったところでしょうか。
この温度だとよく育ってくれます。
この気温より寒い時期や暑い時期は出来るだけ適温になる場所に置いてあげて下さい。
寒かったり暑かったりすると育たない、カビがすぐに生えるという事態が発生します。
個人的な経験ですが、夏場は本当に頻繁に水を換えないとすぐに腐りますから栽培はしない方がいいと思います。
もし夏休みの自由研究で豆苗を育てるのなら、とにかくマメに水を換えて対処するしかないかと…
豆苗を栽培する場所は?
豆苗を栽培するのに適した場所もあります。
豆苗は屋内の適度に日光が当たって明るい風通しのいい場所で栽培して下さい。
植物が育つには光が必要ですし、明るい場所だと葉っぱがきれいな緑になります。
すくすくと元気な豆苗に育てるために明るい場所に置いて下さい。
また、風通しが悪いと湿気がこもってカビが生えやすくなります。
豆苗はただでさえ根っこや芽が密集していて通気性が悪いですから、窓辺などの風通しがいい場所で育てて下さいね。
過去に豆苗を部屋の奥の日当たりの悪い場所に置いておいたという人がいたのですが、この方の豆苗は見るも無残にカビが生えたと言っていました。
ですので豆苗は『明るい風通しのいい窓辺』で栽培するのがいいですよ。
豆苗は留守中どうする?
豆苗栽培中に旅行などで家を数日留守にする事もあります。
その予定がわかっているなら栽培しなければいいですよね。
でも、突発的に留守にしなくてはならなくなった時、しかも豆苗を自由研究とかで育てている場合はそんなに簡単に捨てられません。
このように数日水を換えられないという場合は、水を換えてポリ袋に入れ、袋の口を軽く閉じてから冷蔵庫に入れておくという手段があります。
袋に入れるのは乾燥を防ぐ為です。
口はギュッと閉めない!軽く結んでおくだけでいいです。
こうして冷蔵庫の中に入れておけばカビの心配はありません。
ただ、冷蔵庫に入れておける期間は2~3日位です。
これ以上の日数はいくら冷蔵庫でも無理ですので、長期不在にするなら豆苗は捨てて、帰って来てから新しく育てるようにして下さい。
豆苗の豆が黒いなら捨てる!見切りを付けるタイミング!
大事に育てていても、豆苗には再生の寿命があります。
どうしてもカビを防げなくなることもあります。
そんな時は見切りを付けて、その豆苗は捨てましょう。
その目安は、豆苗の豆の色が黒くなってくる事です。
こんな風に…
豆苗は根本の豆の栄養によって成長します。
しかし、この豆の栄養が尽きてしまうと育つ事が出来ません。
豆の栄養が無くなって来ると、色が黒くなります。
栄養が無くなった豆はカビや雑菌に対する抵抗力がありません。
また、水換えのトラブル等で豆が腐ってきた時も黒くなります。
これは豆苗からの終わりのメッセージです。
豆苗の豆に黒いのが出てきたら栽培終了です。
悲しいけどさよならです。
ちなみに豆が黒くなってからも栽培を続けると100%腐ってカビだらけになりますよ。
そうなる前に捨てて下さいね。
最後に
豆苗は一度切ってからも簡単に栽培して食べる事ができる野菜ですが、カビの悩みは多いです。
でも、ちょっとしたポイントを押さえればカビは防げますよ。
特に水の量には注意が必要ですね。
エコな食材ですから、上手に栽培できるといいですね!